人はなぜ判断を誤るのか?行動経済学を学んで考えた。

ここ1ヶ月ほど行動経済学や営業について本を読みあさっていたので、勉強したことをまとめておこうと思います。

行動経済学とは何か?

人の不合理な経済活動を説明する学問で心理学と経済学の間にあるイメージ。古典経済学では、人は合理的な経済活動をするものと想定されているが、実際には非合理的な活動が頻繁に行われている。その理由を心理学的なアプローチを交えて捉えている。

代表的な非合理的な経済活動

・多数派の意見に合わせてしまう(同調行動)

・うまくいったことを繰り返す(習慣化)

・心のダメージが小さい意思決定をする(後悔回避)

・モンティ・ホール問題(確率の見誤り)

・決断したくない心理(決定回避)

・都合の良い情報だけ受け取る(認知的不協和)

これらの背景にあるのは「ヒューリスティック」という認知的な負荷の少ない簡単な方法で判断する行動。

参照基準点

評価の際に基準を置く点のこと。同じ30万円のボーナスでも高い低いの評価の差が出るのは参照基準点がそれぞれに異なるから。

営業現場では定価を基準に値引きした提案をすることで、お客さんに安いという印象を与えること。

価値関数

参照基準点から離れるほど差の絶対値が与える印象が弱くなること。例えば、30万円のボーナスが基準にある場合に30万円と35万円の差の方が100万円と105万円の差よりも印象として大きくなること。

価値関数

自動車を買う時にカーナビも買ってしまうことや、同じ金額でも得より損の方が心理的な印象が大きいことの説明ができる。

鏡像効果

損か得かでリスクに対する態度が180度変わる現象。損をしたり、しそうになるとリスクをより多くとってしまう。確実に2万円もらうか50%の確率で4万円もらう場合、確実に2万円を選ぶ人が多い。一方で、確実に2万円失うか50%の確率で4万円を失う場合、50%の確率で4万円を選ぶ人が多い。

営業的な学びとしては、損が絡むと人は積極的にリスクをとるので、期間や数量限定のキャンペーンを打つことで機会損失回避のための購買を促すことができる。

保有効果

一度所有すると価値をより高く感じること。一度買ったものをなかなか捨てられないのは保有効果により本人にとっての価値が高まっているため。

本能と確率認識の誤り

連続4回表の出たコイントスの5回目は裏になる可能性が高い?確率論的には確率は同じなのに本能的な判断で確率を見誤る。

代表性ヒューリスティック

対象の象徴や代表的な特徴を捉えて判断や認識を行うこと。経験に基づいて比較的早く結論を出すことができる一方で、必要以上に単純化して判断を誤る可能性もある。星座占いや血液型占いが事例で、対象をわかりやすい分類に当てはめることで理解したつもりになり心理的な安心感を得ている。

係留性ヒューリスティックス

直前に見聞きした数字に判断や認識が影響されること。コイントスで4回連続で表なら5回目も表になるはずだという思考が例。

利用可能性ヒューリスティックス

想起しやすいものごとの確率を高く見積もること。例えばアメリカで銃犯罪で亡くなる人よりもプール事故で亡くなる人の方が多いが、銃社会アメリカのイメージによって銃犯罪の発生が多いイメージを持たれている。

加重関数

客観的な確率と主観的な認識の関係を表す関数。人は小さい確率を過大評価する。宝くじの講中が事例。

加重関数

プロスペクト理論

不確実な状況での行動を説明する理論。

以下のステップで判断がなされる。

①編集:問題を単純化して認知的節約が行われる
②価値関数で評価:損得のバランスを評価する
③加重関数で評価:残された選択肢を加重関数で評価し、加重価値の総和で判断

後知恵バイアス

出来事が発生してから、予測が可能だったと考える傾向。わからない状態を脱したいという本能から根拠の曖昧な後知恵を信じ込んでしまう。

自己奉仕バイアス

成功したら自分の実力、うまくいかなかったら運が悪かったと考える心理。良いことは記憶として残りやすい。

機会費用の軽視

セール品を買うために数時間並ぶ

以上、簡単ですがキーワードをまとめてみました。人が判断を誤る背景には、本能としての認知的節約があることが根本なんですね。そこから派生して色々なバイアスが生まれています。

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